公募研究

公募概要

35 精神機能の自己制御理解にもとづく思春期の人間形成支援学 領域略称名:自己制御精神
領域番号:4301
設定期間:平成23年度~平成27年度
領域代表者:笠井 清登
所属機関:東京大学医学部附属病院

人間の精神機能の最大の特長は、進化過程で発達した前頭前野を基盤として、高度なメタ認知と言語能力を活用して自己像を表象し、内的思考や社会からの入力を通じて、自分自身の精神機能さらには脳機能を自己制御することである。進化史上人間に特徴的である長い思春期は、この自己制御機能を育む、極めて重要なライフステージである。

本領域は、人間における自己制御の成立、思春期における自己制御の発達過程を個人・集団レベルで解明し、分子から社会までの統合的アプローチで思春期における自己制御の形成支援を目指す。

このため、以下の研究項目について、「計画研究」により重点的に研究を推進するとともに、これらに関連する2年間の研究を公募する。1年間の研究は公募の対象としない。また、研究分担者を置くことはできない。

公募研究の採択目安件数は、単年度当たりの応募額600万円を上限とする研究を6件程度、400万円を上限とする研究を12件程度予定している。

研究項目A01 では、人間における自己制御の成立と現代の社会環境との関連に関する進化心理学・社会心理学的アプローチを用いた研究や、思春期における自己制御の発達過程の解明を目指した保健疫学的・発達心理学的・行動遺伝学的・神経経済学的・内分泌学的アプローチを用いた研究など、集団・コホートを対象とした研究を歓迎する。研究項目A02 では、自己制御やその個体内コンポーネントであるメタ認知・自己意識・内言などの神経基盤や、他者の存在下における自己の統御の神経機構などを解明する研究、及びそれらの萌芽的機能を動物で計測し、ヒトとの対応を比較認知科学的に検討する研究を対象とする。研究項目A03 では、自己制御の発達とその障害について、分子レベルから神経回路、さらに、心理・社会・教育まで、健やかな人間性形成や障害からの回復過程を支援する方策の研究提案を求める。脳神経倫理学に関する研究も応募対象となりうる。

各研究項目とも、特に、従来、小児期・成人期の研究の狭間で扱われてこなかった思春期を対象とした研究、これまで科学的に扱うことが困難であった自己制御の再帰性・自己参照性に踏み込んだ研究の提案を期待する。

なお、研究内容の詳細については、領域ホームページを参照すること。

(研究項目)

A01 思春期の自己制御の形成過程
A02 メタ認知と社会行動の発達にもとづく自己制御
A03 分子から社会までの統合的アプローチによる自己制御の形成・修復支援

(平成24年度公募研究  平均配分額 4,191千円  最高配分額 5,700千円)

申請方法等につきましては,文部科学省のウェブサイトをご参照いただき,所属機関の研究費担当にお問い合わせください.

平成26年度 公募班員

A01

所属機関 東京大学 学生相談ネットワーク本部
氏名 小池 進介
研究課題名 後期思春期のメタ認知成熟過程を検討するマルチモダリティ脳画像計測
所属機関 東京大学医学部附属病院
氏名 金生 由紀子
研究課題名 チック障害の予後予測因子の検討
所属機関 東京大学医学部附属病院
氏名 文東 美紀
研究課題名 コホート研究におけるDNAメチル化のバイオマーカーとしての有用性の検討
所属機関 富山大学医学薬学研究部(医学)
氏名 松井 三枝
研究課題名 前頭葉と辺縁系の脳形態発達―認知機能との関連
所属機関 京都大学大学院教育学研究科
氏名 高橋 雄介
研究課題名 思春期における自己制御の発達と学校・社会適応との関連に関する行動遺伝学的研究
所属機関 国際電気通信基礎技術研究所
氏名 田中 沙織
研究課題名 社会的行動と自己制御が精神の健康に及ぼす影響の行動経済学的研究
所属機関 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
氏名 西谷 正太
研究課題名 追跡調査による思春期の性成熟が自己制御能力低下に及ぼす影響の時系列変化の解明
所属機関 東京都医学総合研究所
氏名 安藤 俊太郎
研究課題名 被災体験が自己参照・自己制御に与える影響の長期追跡調査

A02

所属機関 北海道大学大学院医学研究科
氏名 大村 優
研究課題名 児童青年期におけるセロトニン神経系と衝動的行動の関係の解明
所属機関 東北大学加齢医学研究所
氏名 杉浦 元亮
研究課題名 自己確立の脳メカニズム解明
所属機関 京都大学こころの未来研究センター
氏名 阿部 修士
研究課題名 脳機能・脳構造画像解析と遺伝子多型解析による自己制御と欺瞞行動の神経基盤の研究
所属機関 慶應義塾大学文学部
氏名 皆川 泰代
研究課題名 言語の臨界期脳にせまる:思春期とその前後の学習機序の変化
所属機関 東京大学 大学院総合文化研究科
氏名 細田 千尋
研究課題名 目標達成のための長期自己制御力獲得支援法開発

A03

所属機関 信州大学教育学部
氏名 高橋 史
研究課題名 自己制御の形成プロセスにおける感情の役割の解明とその臨床的応用
所属機関 愛媛大学医学部附属病院
氏名 岡 靖哲
研究課題名 睡眠覚醒機構への早期介入による精神機能の自己制御修復支援
所属機関 独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター
氏名 一戸 紀孝
研究課題名 マーモセットを用いた思春期の前頭葉発達補助薬の開発

平成24年度 公募班員

A01

所属機関 東京大学医学部附属病院
氏名 文東 美紀
研究課題名 思春期コホート研究にDNAメチル化マーカーを導入する際の技術的検討
所属機関 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
氏名 西谷 正太
研究課題名 思春期の性成熟が自己制御能力低下に及ぼす影響およびその遺伝・環境リスク要因の解明
所属機関 慶應義塾大学文学部
氏名 藤澤 啓子
研究課題名 思春期の精神病理に対する情動・認知的自己制御力の影響に関する発達行動遺伝学研究

A02

所属機関 新潟大学医歯学総合研究科
氏名 長谷川 功
研究課題名 敵か味方か?心の理論とシミュレーションの生物学的根拠を求めて
所属機関 慶應義塾大学・社会学研究科
氏名 皆川 泰代
研究課題名 言語の臨界期脳にせまる:思春期とその前後の音声言語習得
所属機関 玉川大学
氏名 伊藤 岳人
研究課題名 認知心理学実験とfMRI実験による思春期の自我機能の成立とその神経基盤の解明研究
所属機関 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター
氏名 花川 隆
研究課題名 長期自己制御の神経基盤の解明と形成支援への多次元アプローチ

A03

所属機関 東京大学総合文化研究科
氏名 石原 孝二
研究課題名 思春期および小児期・青年期における精神疾患の治療と予防に関わる脳神経倫理学
所属機関 信州大学教育学部
氏名 高橋 史
研究課題名 環境からのフィードバックを活用した自己制御の形成とその臨床的応用
所属機関 横浜市立大学医学系研究科
氏名 中村 元昭
研究課題名 ヒト高次連合野の成熟前後における神経回路特性と神経可塑性の検証
所属機関 独立行政法人理化学研究所
氏名 笠原 和起
研究課題名 気分障害発症における思春期早発の影響

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